LEDの配線・基礎編
まず通常のLEDですが、
足の長い方がプラスになります。写真ではラインの入っている側です。
逆につなぐと電流が流れませんので、当然点灯しません。
プラスの電源をLEDの足の長い方に、マイナスの電源をLEDの足の短い方につなぎます。
ただ、LEDを直接車のバッテリーにつないでしまっては過電流により壊れます。
ですので、抵抗やCRDを入れて電流を制限し、LEDを保護する必要があります。
抵抗を使った配線例は、
基本パターン
ダブル球
をご覧下さい。
◆御自分で抵抗値を計算したい、という場合は、オームの法則を用いる必要があります。◆
オームの法則とは、E=IR というもので、義務教育で習ったと思います。
このEとは電圧、Iは電流、Rは抵抗値を指します。
少し分かりにくいかと思いますので、日本語で書きますと、
電圧=電流×抵抗値
となります。
これは式変形をしますと、
抵抗=電圧/電流
となります。
この形の式はLEDの配線では一番よく使いますので、
初心者の方はメモに書いて机の上にでも貼っておくことをお勧めいたします。
流したい電流値で電圧を割ると、そのための抵抗値が求められるわけですね。
※電流の値はAです。mAは1/1000をかけてAに直す必要があります。
(例・20mA→0.02A)
この抵抗値を求めるためには、どこの電圧を使って計算するのか、という知識も必要です。
車(12V車)での使用を前提として考えますと、
バッテリーは12Vですが、エンジンがかかっているとオルタネーター(発電機)が作動しているため、
14.4V出力となっている車が多いです(この値は当然、車種・個体差によって変動します)。
ですので、抵抗値の計算は12Vではなく、14.4Vでやるのが正解でしょう。
それでは14.4Vをオームの法則に代入して計算をしよう!! とすると間違いです。
先程も書きましたが、抵抗で電流を制限するわけですから、
抵抗にかかっている電圧を代入
して計算しなければいけません。
面倒ですので、図で解説します。
14.4V入力で、LEDを3個直列に接続します。
この時、日亜のスタンダード白色FluxLED、NSPWR70BSを使ったとします。
このLEDの定格(Vf)は3.4Vですので、LEDは3.4×3=10.2Vの電圧を使います。
ですから、抵抗にかかる電圧は14.4-10.2=4.2Vとなります。
ではこの回路に30mA(=0.03A)流したいと考えますと、
オームの法則により、
抵抗=4.2/0.03 となるので、抵抗値は140Ωとなるわけです。
ただ、実際には140Ωという抵抗は製品としてありません。
このような場合、マージンを取って、高い抵抗値を選択します。
ですので、150か160Ωが正解でしょう。
補足・抵抗値が高い分には電流が少なくなるわけですから問題ないです。
抵抗値を小さくすると過電流が流れますからね。
基本は、定格より小さい電流が流れるようにしてください。
もちろんVfはLEDの種類によって変動しますので、
上の計算はあくまで「例」としてご理解いただければと思います。
御自分で計算する時の一助にしていただければ幸いです。
◆さらに抵抗のW数を決定するには◆
W=A(アンペア・電流)×V(ボルト・電圧)
となります。発熱量は電流値と電圧に比例するわけですね。
ですので、上の例で考えて見ますと
回路全体・・・0.03A×14.4V=0.432W
抵抗のみ・・・0.03A×
4.2V
=0.126W
となります。ここでも
抵抗にかかっている電圧を入れる
のが正解です。
抵抗自体の発熱は0.126Wですから、
0.25W=1/4Wよりも発熱は少ないことになります。
よって、この回路では1/4W抵抗を使用すれば十分となります。
もちろんマージンをとって 1/2W抵抗を使用しても問題ありません。
抵抗の容量は、(極端でなければ)大きい分には問題ありません。
別の式として W=V×V/Ω でもW数は出すことができます。
何故なのか? は是非御自分で考えてみてください(・∀・)
少し考えれば必ずわかりますから。
◆次に抵抗とCRDの基礎ですが◆
抵抗は極性が無い
のに対して
(ですから向きを気にする必要はありません。)
CRDは極性があります。
逆につないでしまうと、電流制限をしないのでLEDが壊れます。
CRDのマイナス側はラインが入っている方です。
プラス電源をCRDのラインの入っていない側、
マイナス電源がCRDのライン側に向くように配線します。
配線しさえすれば電流を制限してくれるので、非常に簡単です。
初心者の方はCRDからLEDの配線をやられると安心です。
CRDを使った配線方法は
こちら
にあります。
並列接続とは、
下のように2本を並べて配線することです。
そうすると電流が2倍流れます。
ですので、3本束ねれば45mA、4本で60mA流れます。
これを10mAのCRDで配線すると、
1本では10mAで、2本並列にすると20mAとなるわけです。
ただ、実際には60mAを流す、というような場合には
LM317
を使用した方が安価ですし、安定しています。
LM317の
詳しい使い方
も併せてご覧下さい。
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